山梨県の旅・・・(その4) [車の旅]

前回の続きです。(美術館に関してはネタ切れのため、タイトルも微妙に変えてみました。[たらーっ(汗)]

さて、山梨県立美術館でミレーの絵をみたあとは、近くにある「武田神社」に行ってみることにしました。

武田神社は、戦国武将「武田信玄」公を祭っている神社です。
信玄公が生前暮らしていた、そして軍事拠点でもあった「躑躅ヶ崎館」跡に建っています。

大正4年、大正天皇が即位したとき、亡き信玄公に「従三位追贈」が贈られたそうです。
これを契機に、官民一体となった「武田神社建立プロジェクト」が発動されたようで、大正8年には社殿が竣工したそうです。

実際行ってみて、その大きさに驚きました。そして手入れも行き届いていて、とても綺麗でした。

武田神社1.jpg

そして、社殿は立派です。

武田神社2.jpg
大勢のお客さんで賑わっています。

神社の隣には「宝物殿」があり、武田家ゆかりの品々が展示されていました。

この宝物殿の目玉は、三條家より寄進された「吉岡一文字」の太刀とのことです。

太刀「吉岡一文字」.jpg

国の重要文化財に指定されています。
この太刀は、明治天皇の山梨県行幸啓の際、随行の三條實美太政大臣から奉納さ
れたそうです。

信玄公の正室が三條家から嫁いでいたので、その縁からだそうです。
名家というものは、何百年たっても昔の繋がりを大事にするみたいですね。

このほか、宝物殿には、たくさんの品々が展示されてていました。

七星軍扇(信玄公が使ったものだそうです。)
七星軍扇.jpg

武田二十四将図(江戸時代中期の作品)
武田二十四将図.jpg

期間限定で「孫子の旗(風林火山の旗)も展示されていました。
(注:写真は実物と違います。実物はもっと本当に古びていました。)

孫子の旗.jpg

おもしろそうなので、こんな本も買ってしまいました。

武田神社の収蔵品
武田神社の収蔵品.jpg
■発行年:平成10年4月12日 ■金額:1,000円 ■仕様:A4カラー48頁、モノクロ33頁

読んでいると、戦国時代最強を誇った信玄軍団の勇姿が目に浮かんできます。

(その5に続く・・・)

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山梨県立美術館etc・・・(その3) [車の旅]

 前回の続きです。

 「ジャン・フランソワ・ミレー」は19世紀にフランスで活躍した画家です。「種をまく人」や「落ち穂拾い」など、農民の働く姿を描いた農民画家として有名です。

 山梨県立美術館は、ミレーの作品を70点ほど所蔵する、世界的に有名な「ミレーの美術館」だそうです。地方の美術館としては、なかなか個性的だと思います。

 さて、お目当てのミレー館は、美術館の2階にありました。中に入ると、まず2つの絵に迎えられます。「ポーリーヌ・V・オノの肖像」と「眠れるお針子」です。モデルのお二人とも、ミレーの奥さんだった方々です。

 最初の奥さんが「ポーリーヌ・V・オノの肖像」のボリーヌさん。
ポーリーヌ・V・オノの肖像
ポーリーヌ・V・オノの肖像.jpg
 この方は、結婚後数年で肺結核のため亡くなってしまったそうです。

 ボーリーヌさんのポーズが「モナリザ」にそっくりです。
 この頃、ミレーは美術学校に通い、肖像画を描いて生計をたてていたそうです。
 愛妻を描くにあたって、有名なモナリザの姿が頭をよぎったのかもしれません。

 二番目の奥さんは「眠れるお針子」のカトリーヌ・ルメールさん。
眠れるお針子
眠れるお針子.jpg
 この方とは終生連れ添ったそうです。「眠れるお針子」は、去年、アメリカの個人収集家から競り落とし、美術館が購入したばかりの作品です。ミレー館で、世界で初めて一般公開されることになったそうです。

 この絵が書かれたころは、ミレーは非常に貧乏な生活を送っていました。カトリーヌさんは、家計を助けるため内職をしていたのでしょう。仕事の最中に、ついうたた寝をしてしまったようです。

 さて、ミレー館の冒頭に、この2枚の絵が並べてかざられているのには、訳があります。
 説明文によると、この2枚の絵を見比べると、ミレーの作風、そしてその背後に隠されたミレーの心情が読みとれるそうです。

 たしかによく見ると、2枚の絵から受ける印象が微妙に違うことに気がつきます。

 「ポーリーヌ・V・オノの肖像」からは、非常に写実的な印象を受けます。画家を真っ直ぐに見つめる、少し緊張感をたたえたポーリーヌの瞳。
 ここではミレーは、あくまでも「自分の目に映った美」を忠実に表現している気がします。

 しかし「眠れるお針子」からは、こうした写実的な印象はあまり感じません。さきほどの絵と違い、「目に見えない美」の方を重視している気がします。

 家族のために内職をし、疲れて寝てしまった妻カトリーヌの姿に、ミレーは愛情を感じるとともに、「美しさ」も見出したのではないでしょうか。

 このあとミレーは、農村で働く人々の姿を描き始めました。もしかもするとミレーは、こうした真摯に働く人々の姿の中に、疲れて寝てしまったカトリーヌに見出したような「美しさ」を感じ取ったのかもしれません。

 最初の奥さんを亡くしてから、ミレーの心の中で、何かが変わったのかもしれません。

 この他、興味深い絵をいくつかご紹介しますと、まず「無原罪の聖母」
無原罪の聖母
無原罪の聖母.jpg
 あのマリア様を描いたそうですけど、がっしりした足とちょっとゴツい体。
 そして、よく見ると顔が農民のようです。

 そして有名な「落ち穂拾い」
落ち穂拾い
落穂ひろい秋.jpg

 そしてこれは「落ち穂拾い(夏)」です。
落ち穂拾い(夏)
落穂ひろい(夏).jpg

 構図が同じです。ミレーは、実は同じ構図で「落ち穂拾い」を何枚も書いたようです。

<その4に続く>

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山梨県立美術館etc・・・(その2) [車の旅]

前回の続きです。

さて、お昼に入りました「小作 県立美術館前店」ですが、内装はこんな感じです。

小作.jpg

すいません。写真をとっていなかったので、小作さんのHPから拝借しました。
宣伝になるから、良いですよね?![あせあせ(飛び散る汗)]

そして、食べた「牡蠣ほうとう」は・・・
こちらも写真がないので、どこからか拝借・・・するわけにはいかないので、どうしても見たい方はGoogleの画像検索で「牡蠣ほうとう」をしてみてください。たくさん出てきますよ!(・・という事は、人気があるってことですね。)
ときおり牡蠣の苦味が効いてくる「大人のほうとう」でした。

お腹もふくれたので、本日の目的地である「山梨県立美術館」に向かいます。

<美術館正面から>
美術館.jpg
<反対側にある広大なスペース。三角形に刈られた木の形がおもしろいです。>
館外.jpg

<その3に続く>

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